会社に正社員とパート、派遣社員が混在している場合、雇用形態ごとに所定時間や割増率が異なることがあります。ここでは、基本となる就業規則をベースに、雇用形態別の設定を追加・編集する方法をまとめました。

オーバーライド機能とは

オーバーライド機能は、全従業員共通のベース就業規則を設定した後、特定の雇用形態だけ異なるルールを適用する機能です。例えば、全員が9:00~18:00が基本だが、パートは9:00~17:00という場合に使います。

  • ベース就業規則:全従業員のデフォルト(1日8時間、週40時間など)
  • 形態別設定:正社員、パート、派遣など個別形態に対するカスタマイズ
  • 一部項目だけ上書き:始業終業だけ変える、割増率だけ変える、など選択可能
補足 複数の拠点があり、各拠点で勤務時間が異なる場合にも、同じ仕組みで対応できます。

形態別設定の画面を開く

  1. 管理画面の「設定」から「就業規則」を開きます
  2. 「雇用形態別設定」または「オーバーライド」セクションを探します
  3. 設定したい形態(例:「パート」)を選択します
  4. 「新規作成」または「編集」ボタンを押します

形態別の設定画面が開きます。ここでベース設定からの変更内容を入力します。

補足 新規作成時は、ベース就業規則の内容が初期値として表示されます。変更が必要な項目だけを編集できます。

形態別のルールを設定する

設定項目例(正社員)例(パート)説明
始業時刻09:0009:00変わらない場合は省略可
終業時刻18:0017:00パートは1時間短縮
所定労働時間(日)8時間7時間パートは7時間
所定労働時間(週)40時間35時間
休憩時間1時間45分形態により異なる場合がある
割増率(時間外)25%25%法定最小は同じでも、会社規定で異なる場合は設定
  1. 変更が必要な項目の欄を編集します
  2. ベースと同じ場合は空白でOK(ベースの値が使われます)
  3. 複数の形態を設定する場合は、全形態分を繰り返します
注意 所定時間を短縮すると、それでも仕事があれば時間外扱いになります。パートの所定時間設定は、実際の勤務予定に合わせて正確に指定してください。
補足 割増率の数字は、給与ソフトへの参考値です。実際の給与計算は、給与ソフト側で行われます。

反映日を指定して保存する

  1. 全項目の入力が完了したら「プレビュー」で内容確認します
  2. 「保存」ボタンを押します
  3. 反映日を指定します(例:「2026年8月1日から適用」)
  4. 確認ダイアログで「保存」を選びます

指定した反映日以降、対象の雇用形態の従業員のタイムカード集計に新しい設定が使われます。

補足 反映日より前の月のデータは既に集計されているため、遡って変更することはできません。

複数形態を管理する

雇用形態は「正社員」「パート」「アルバイト」「派遣」の4種類で固定です。形態そのものを追加・削除することはできません。契約社員や嘱託など別の呼び方をしている場合は、この4種類のどれかに当てはめて運用してください。

就業規則の画面に、形態別の設定(オーバーライド)を作った形態が一覧で表示されます(custom のバッジが付きます)。各形態の「編集」から内容を修正できます。作っていない形態は、全員がデフォルトの設定に従います。

補足 従業員マスタの「雇用形態」と、就業規則の形態別設定は同じ4種類でつながっています。従業員側の形態を変えると、その人に適用される設定も切り替わります。

変更履歴と注意点

設定を変更すると、変更履歴がシステムに記録されます。

  • 変更日時:いつ変更したか
  • 変更者:誰が変更したか
  • 変更内容:どの項目がどう変わったか
  • 反映日:いつから適用されるか
注意 形態別設定を削除した場合、その形態の従業員はベース就業規則に戻ります。削除前に確認してください。
補足 変更履歴はタイムラインで表示され、いつどんな変更があったかをたどることができます。

よくある質問

正社員とパートで所定時間が異なる場合、タイムカード読み取り時に自動で判定されますか?

はい。従業員マスタの「雇用形態」から自動で判定されます。登録時に正社員・パート・派遣などの区分を正確に入力してください。

形態別設定を削除した場合、過去のデータはどうなりますか?

設定削除以降のデータはベース設定で再集計されます。削除前の月のデータは変わりません。

同じ形態の中で、さらに細かいルール分け(時給 vs 月給)は可能ですか?

現在の仕様では、雇用形態単位での分割です。時給・月給による細かいルール分けは、給与ソフト側で対応することをお勧めします。

このページのまとめ
  • オーバーライド機能で、雇用形態ごとに異なるルールを適用できる
  • ベース就業規則は共通のまま、変更が必要な項目だけを上書き
  • 正社員、パート、派遣など複数形態を一元管理
  • 変更履歴が自動で記録される

雇用形態別の設定が明確だと、給与計算時の時間外加算と手当計算が正確になります。