タイムカードの自動計算は「読み取り→区分→集計→出力」の4段階で進みます。その中で最も重要なのが「区分」の段階です。単に時刻を読み取っても、その時間が「通常勤務なのか残業なのか、深夜なのか」を判定しなければ、給与計算に使えるデータになりません。この記事では、自動計算の仕組みと、給与計算ソフトや社労士への提出形式を解説します。
自動計算の4段階
タイムカードのデータ化を自動で行うプロセスは、4つのステップに分けて考えることができます。
第1段階は「読み取り」です。タイムカード画像から時刻を認識する段階で、OCRが担当します。第2段階は「区分」で、読み取った時刻が何の種類の時間なのか(通常勤務・残業・深夜・休日など)を判定します。第3段階は「集計」で、個人の日次データを月単位で合算し、「月の合計勤務時間」「月の合計残業時間」などを計算します。第4段階は「出力」で、計算結果をExcel・CSVといった給与計算ソフトが読み込める形式で出力します。
区分のルールは就業規則で決まる
「この時間は残業か、それとも通常勤務か」という区分は、会社の就業規則に基づいて決まります。所定労働時間が8時間の会社と7.5時間の会社では、同じ10時間働いても、一方は2時間の残業、他方は2.5時間の残業と判定が異なります。
また、深夜時間(22時から翌5時まで)や、休日の勤務時間も、法律と就業規則に基づいて正しく区分する必要があります。自動計算を導入するときは、このルール設定が適切に反映されていることが最も重要です。設定が間違っていると、正確に見える自動計算でも、結果は間違います。
給与計算との役割分担
自動計算で提供するのは「勤務時間の区分と集計」です。つまり「月に何時間働いたか」「うち残業は何時間か」「うち深夜は何時間か」といったデータです。ここから先の「時間給×時間数」「割増賃金の計算」といった給与計算は、給与計算ソフトや社労士の領分です。
社労士・代行への提出はExcel1つ
タイムカードが自動計算で整理されれば、提出形式はシンプルになります。月額データを1つのExcelにまとめ、社労士や給与計算代行に渡すだけで済みます。従来のように「計算根拠のメモ」「修正履歴」「補足説明」といった付属資料が不要になり、受け渡しの手間と誤解が減ります。
受け取った側(社労士や給与計算代行)は、そのExcelから「各従業員の月度別労働時間」を読み込み、時給や割増率を適用して給与を計算します。これにより、入力ミスのリスクが大幅に低下します。
副産物としての36協定チェック
毎月の勤務時間が自動で集計されることで、「この社員の月残業時間が上限に近づいている」といった情報が人事・総務に可視化されます。労働基準法で定める36協定(残業時間の上限)と比較し、月中でも「あと何時間まで残業できるか」を追跡管理できるようになります。
これは給与計算とは直接関係ありませんが、労務管理として非常に重要です。残業上限を超過する前に、業務の再配置やスタッフの追加配置を判断する情報になります。
まとめ
- 自動計算は「読み取り→区分→集計→出力」の4段階で進む
- 最も重要なのは「区分」で、就業規則に基づいた正しいルール設定が必須
- 自動計算の役割は時間の区分と集計まで。割増賃金の計算は給与計算側で行う
- 月額をExcel1つで提出でき、社労士や給与計算代行への受け渡しが簡潔になる
パシャ勤怠の自動計算は、会社の就業規則をあらかじめ設定いただくことで、正確な区分と集計を実現します。設定後は月ごとにExcelで出力でき、給与計算ソフトや社労士へそのまま提出いただけます。お問い合わせからご相談ください。